1940年代にアメリカ陸軍航空隊、海軍航空隊においてフライトジャケットの共通化を行うため、フライトジャケットが共同開発され1943年にアメリカ海軍のみに採用されたのがこのAN-J-3aフライトジャケットです。インターメディエートゾーン用フライトジャケットで低空〜中程度の高度を飛行するパイロットに向けて開発されたフライトジャケットです。多くの点で、戦後に誕生したアメリカ海軍の伝説的レザーフライトジャケットG-1と共通しているが着丈がやや短く、左胸にホールが2つ開いている点など相違点はいくつかあります。1940年代には多くのレザー製フライトジャケットが開発されたが、海軍にこのAN-J-3aが採用された頃は陸軍航空隊においてインターメディエイトゾーン用フライトジャケットはコットン製のジャケットが既に開発、配備されておりそれらの理由が重なったことにより陸軍では採用されなかったものと推測されます。
陸軍航空隊(のちのアメリカ空軍)と海軍航空隊とでは現在においても異なり衣類、装備品が支給されており海軍において非常に有名であるG-1フライトジャケットはこのAN-J-3aが開発及び採用されいなければ主流のジャケットとして採用されていなかった可能性もあります。フライトジャケットの歴史の中ではこのAN-J-3aは隠れた存在ではありますが間違いなく重要なジャケットであり、数々の後継ジャケットにつながる素晴らしい品物です。
今回ご紹介するジャケットは非常に着用感が少なく、レザーの状態も良い珍しい品物。通常、ラベルは読めない程度に摩耗しているものが多い中この個体は綺麗にラベルが残っています。またウール製のリブに関しても右袖裏側に虫食いはあるもののそれ以外は状態がとても良い。裏地には着用に伴った摩耗と破損がありますが着用困難なレベルではありません。胸にはネームテープの跡、左肩にはパッチを取り外した跡があります。襟のボアは多少摩耗があります。実際の使用においてはA-2のようなレザーの襟の場合直接首に触れた際に振り返りをする際に擦れて痛みが伴うことがありますがありますがG-1は防寒のためボアがついているためそういったことが起こりにくい構造。フライトジャケットの歴史的にも、着用するためのジャケットとしてもとても素晴らしい品物です。一般的なG-1ではなくさらに価値のあるものをお探しの方向け。中古品ですので返品はできません。ご了承くださいませ。
サイズ:36
サイズ(平置き):
肩幅 48cm 身幅 49cm 着丈 64cm 袖丈 62cm
(リブは伸びるため実際には身幅はもっと大きくなります。最小時に測定)